通常の基板と比べるとサイズが大きい大型基板の実装は難しいとされています。
さまざまな制約もあり、業者によっては対応していないケースもあるので注意が必要です。
本記事では、大型基板実装における工程上の制約や業者選びのポイント、依頼する前に知っておくべきことなどについてまとめました。
大型基板とは、その名の通りサイズが大きい基板を指します。
基板のMサイズまでは250mmx330mmとなり、510mmx460mmまではLサイズです。
中には、660mm×610mmまでのLLサイズの大型基板の実装に対応している業者も存在します。(※)
大型基板の使用目的としては、主に航空宇宙装置や通信インフラ機器、半導体試験装置などです。
そのため、品質や信頼性が求められる特徴があります。
基板実装では、基板をコンベアにのせてはんだ印刷工程やマウント工程、リフロー工程と順に進んでいきます。
しかし、大型基板はサイズが大きく、重量もあるためコンベアが回転できずに搬送できないケースがあるので注意が必要です。
はんだ付けやリフロー工程では、安定させるためにも一定の速度で搬送しなければいけません。
そのため、大型基板のサイズに対応できる搬送技術も必要になります。
クリームはんだが印刷された基板の所定位置に電子部品を実装する工程がマウント工程です。
マウント工程においては、自動実装機を使って電子部品を基板の上に配置していきます。
その際には、部品の位置や実装圧力の設定、部品の極性確認といった部分が精度を維持するためにも重要となるポイントです。
大型基板においてはサイズが大きくなるため、上記ポイントでミスがあれば実装間違いを招いてしまいます。
精度の維持が難しい点がデメリットとなるため、上記ポイントを意識した作業が重要です。
プリント基板上に搭載してある部品を加熱によってはんだを溶かして接着する工程がリフロー工程です。
温度管理がされているリフロー炉を使って加熱や冷却をし、はんだを固着させて電気的・機械的な接続を行います。
大型基板の場合、実装では大小さまざまな部品が混載する点が特徴です。
そのため、熱容量の少ない小型のチップを大型の部品と一緒に実装すれば、耐熱温度を超えてしまうリスクがあります。
小型の部品に合わせれば、大型のICや電源モジュールは、はんだが溶解する温度に達しないため、均一に加熱しなければいけない点が大型実装ならではの課題です。
業者を選ぶ際には、対応しているサイズの確認が不可欠です。
実装を受け持つ業者によって、対応可能サイズは異なります。
小型のみ、中小型専用と提示している業者も存在するため、業者選びをする際には対応サイズの確認を行い、大型基板に対応している業者を選定してください。
大型基板の実装を業者に依頼するのであれば、実績を確認することも重要なポイントです。
試作から量産まで対応している業者、要望に応えられる技術力のある業者、一貫したサービスを提供している業者など、業者によってさまざまな特徴があります。
しかし、大型基板の実装実績がなければ意味がありません。
実績がなければ依頼をしても断られる可能性があるだけではなく、満足のいかない仕上がりになる可能性もあります。
自社に合う業者を選定するためにも、大型基板の実装を依頼する場合には、大型基板の実装経験のある業者への依頼が不可欠です。
大型基板の実装はどの業者でも受け付けているわけではありません。
そのため、大型基板の実装を外注する際には、基板の外形寸法・層構成・搭載部品の種類を事前に整理したうえで問い合わせることが重要です。
特に設計検証フェーズであれば、試作段階から大型基板の実装実績がある業者に依頼することで、量産移行時の工程変更リスクを抑えられます。
「サイズが大きくて断られた」「対応業者が見つからない」といった状況でも、早めに相談することで対応の可否と条件を確認できるはずです。
このメディアでは、大型基板における小ロット製造・試作から、調達まで対応してくれる基板実装メーカー・業者を紹介しています。
信頼できる依頼先を探している担当者の方は、ぜひご参考ください。
基板実装の依頼先選びは、自社の課題に合う体制や技術を持っているかどうかが最大のポイント。ここでは試作スピード、部品調達力、実装難易度への対応で、それぞれ強みを持つ3社を紹介します。
仕様が固まっていなくても、Web上の標準化されたメニューを選択するだけで実装条件が確定。1枚から依頼でき、最短即日で基板試作・製造まで実行(※1)。高密度設計の代行にも対応可能。
独自の異種面付工法を採用しており、フィルムやシルク版の保管を行わないため、イニシャル費用の無料化を実現。超特急でも「1枚だけ作ると割高になる」という構想試作のネックを解消できる。
日・中・マレーシアでの最適地購買と代替提案により、調達困難な多品種生産やEOL案件に対応。生産予定に応じた1か月分の部品ストックも可能なため、安定供給と在庫負担の軽減を両立できる。
メキシコ、ベトナム、中国、マレーシアに生産拠点を持ち、調達・組立・納品も対応。北米・アジア圏で輸送コスト削減とリードタイム短縮を両立したサプライチェーン構築も目指せる。
自動実装ラインでは対応できない、0.3mmピッチの極小WLCSPや高難度BGAなどといった「高密度実装」に特化。「設計はあるが試作・実装を断られた」といった先端開発も対応できる。
高密度基板でも、年間約3,000件の実績があるリワーク技術(※2)により、周辺部品に熱ダメージを与えないピンポイントな「後付け実装」が可能。高価な試作基板の全損リスクを低減できる。