電子機器の製造において、避けて通れないのが不具合への対応です。特に航空宇宙や医療、車載分野など、高い信頼性が求められる製品では、単なる修理ではなく「なぜ壊れたのか」という根本原因の特定が不可欠となります。
本ページでは、製造から解析までを一貫して手掛け、製品の品質向上と歩留まり改善を支える故障解析のEMS(電子機器受託製造サービス)について詳しく解説します。
高精度なモノづくりを実現するためには、不具合が発生した際、迅速にそのメカニズムを解明する体制が求められます。
故障解析に強いEMS企業は、自社内に高度な解析設備を保有しており、不具合の「真因」を特定することで、実効性の高い再発防止策を講じることが可能です。こうした一連の手順により、開発の最終段階での手戻りを防ぎ、製品の市場投入スピードを加速させます。
基板内部の微細なクラックや、BGA(ボール・グリッド・アレイ)のはんだ接合不良は、外観検査だけでは見つけることができません。
最新のX線CTを用いた非破壊検査では、製品を壊すことなく内部構造を3次元的に可視化し、接合状態を詳細に診断します。さらに必要に応じて、樹脂埋め断面観察による破壊検査を実施し、金属組織レベルでの異常の有無を徹底的に調査することで、目に見えない故障リスクを排除します。
「壊れたものを調べる」だけでなく、「壊れる前に、正しく作られているかを確認する」のが良品解析(Construction Analysis)です。
特に民生品(COTS)を航空宇宙用途へ転用する場合などは、部品の内部構造や材料が設計通りであるかを事前に検証することが極限環境での動作保証につながります。部品の「中身」をデータで裏付ける手法により、潜在的なリスクを排除したモノづくりが可能になります。
解析の結果得られた知見は、即座に設計や製造の現場へフィードバックされます。
例えば、特定箇所にストレスが集中してクラックが生じていた場合、基板設計のリデザインや実装条件の変更を行うことで、根本的な品質改善を図ります。こうした現場起点の改善を積み重ねることで、不良率を低減させ、安定した歩留まりを確保できるようになります。
沖電気工業(OKI)は、130年以上にわたり社会インフラを支えてきた技術を基盤に、高品質が求められる「ハイエンドEMS」を展開しています。特に計測・医療・航空宇宙など、故障が許されない領域において国内屈指の実績を持っています。
グループ会社のOKIエンジニアリングは、JAXA認定工場を保有しています。宇宙環境での動作を前提とした厳格な製造・検査体制を構築しています。
また、検査装置メーカーと共同開発した独自の「X線検査システム」により、高多層・高密度基板の全端子を詳細にチェックし、不良ゼロを追求しています。
単なる受託製造に留まらず、設計段階でのリスク抽出に強いのがOKIの特長です。
部品レベルからシステム全体までをカバーする信頼性評価・故障解析技術を持ち、蓄積された膨大なデータベースに基づき、不具合の芽を事前に摘み取る「泥臭い解析」で品質を担保します。
グループ8社が連携する「まるごとEMS」により、設計・部品調達・基板実装・組立・検査までを一貫して引き受けます。
顧客の設計者はコア業務に専念でき、まるで「自社工場」のような感覚で高度な生産リソースを活用できるのが強みです。
空気が存在しない宇宙空間では「空冷」が使えないため、地上向け製品とは根本的に異なる熱設計が必要になります。
OKIが提供する「SimuValid™(シミュバリ)」は、シミュレーション(机上検討)とバリデーション(現物評価)を組み合わせた、熱課題解決のワンストップサービスです。
シミュレーションで熱リスクを予測し、必要に応じて「銅コイン基板」などの特殊放熱技術を投入します。
さらに、実機評価の結果をシミュレーションにフィードバックする「モデルベース開発(MBD)」の手法により、試作回数の削減と開発期間の短縮を実現します。
こうした一連の流れにより、地上向け製品の宇宙転用(リデザイン)においても、確実な品質保証とコスト効率化を両立させています。
不具合の真因を特定し、製造工程へ確実にフィードバックできる体制を持つEMSは、製品の信頼性を高める上で欠かせないパートナーです。
航空宇宙分野のように、わずかなミスも許されない環境では、高度な解析設備と確かな評価ノウハウを併せ持つ企業との連携が、ミッション成功の鍵となります。貴社のモノづくりを一段上のステージへ引き上げるためのパートナー選びを、ぜひ検討してみてください。
本サイトでは、EMSの受託製造サービスを検討中の企業向けに、業界別に製品生産を推進させるEMS受託製造会社をご紹介しています。「計測・医療・航空宇宙」「家電・住宅設備」「自動車」各業界にフィットするおすすめ3社についてもまとめて紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
※2024年11月編集調べ
EMS受託製造会社を「計測・医療・航空宇宙」「家電・住宅設備」「自動車」などの業界別に徹底調査。各業界で強みを発揮し、自社製品の成長を加速させるパートナーを3社を厳選しました。
JAXA認定やISO13485の製造網で、自社ノウハウ不要で航空宇宙・医療など厳格な品質基準の市場へ安全に参入できます。
独自の全端子X線検査で高多層基板の見えない内部欠陥を精緻に検出。不良品出荷を防ぎ、重大事故やリコールリスクを大幅に低減。
高真空や放射線耐性など高度な環境試験設備を完備。過酷な環境での長期安定稼働を実証し、製品トラブルや交換の手間を大幅低減。
独立系商社の世界規模のネットワークで部材を計画調達し、市況変動に左右されない安定した生産・供給体制の構築に貢献。
部品不足時にもグローバルな情報網で代替品を迅速に提案し、部品欠品によるライン停止と販売機会の損失を抑制。
単なる手配にとどまらず、商社特有の柔軟な組み合わせ力で「ないものは創る」提案を行い、調達の課題を解決。
14カ国約50拠点(※1)の工場網を利用し、設備投資リスクを負うことなく需要地に近い現地生産や海外への生産移管を実現。
複数拠点の供給網により、有事には他工場へ速やかに生産を移管でき、顧客へ強固で安定した製品供給(BCP対応)を実現。
全製造拠点で技術や品質のグローバルマネジメントを徹底し、どの国で作ってもばらつきのない均質な品質管理をアピール可能。