FPCは、一般的なプリント基板と比べて紙やフィルムのように軽く、薄いのが特徴の基板です。本記事では、FPC試作を依頼する前に確認することについてまとめました。
一般的にプリント基板で使われることが多いリジッド基板と比べて、FPC基板は紙・フィルムのような薄さと軽さ、柔軟性が大きな特徴です。
しかし、柔軟性の高さによって屈曲しやすく、マウンターでの取り扱いが難しくなります。
また、FPCに使われる材料は吸湿性が高く、十分に乾燥していない状況ではんだ付けをすると、浮きやボイド、クラックなどが発生するリスクが高いです。
FPCは基板そのものをコネクタに差し込み、接続する場合もあります。
端子表面の処理には、金めっきや錫めっきなどが用いられるケースが多い(※)です。
機能的に硬さ・厚みが欲しい場合は、補強板を取り入れます。
一方、リジッド基板の場合ははんだ付けによる固定接続が基本です。
信頼性の面では柔軟性の高いFPCでも許容範囲を超えた曲げは接触不良などを起こす可能性があります。
リジッド基板だと柔軟性がない代わりに強度が高いですが、はんだクラックなどの注意が必要です。
FPC試作を依頼する際には、事前に必要なデータと準備を進めておく必要があります。
例えば、ガーバーデータはリジッド基板と同様のものではなく、折り曲げる位置や方向、補強板の配置などを細かく指示しないと、想定とは別のものになる可能性が高いです。
また、ガーバーデータと併せて層構成も明確に提示する必要があります。
層構成や加工指示などが詳しく書かれた図面・仕様書なども添付し、情報を共有することが大切です。
FPCには専用の治具を活用することで、位置のズレや歪みを防ぐことができます。
治具の精度が低いと、そのまま実装品質にも影響するので注意が必要です。
専用の治具を設計する際には、設計に必要な情報も業者に共有しておきましょう。
FPC試作の業者を選定する際にチェックしておきたいのは、FPC専用設備と実績の有無です。
FPC特有の工程に対応できる設備がないと、品質・精度にばらつきが出る可能性もあります。
また、FPCはリジッド基板よりも実装難易度が高い傾向にあるため、これまでに多くのFPC試作に対応してきたかも確認しておくと安心です。
ホームページやパンフレットなどから、過去の対応事例や得意分野を確認しておきましょう。
FPC試作に対応している業者には、部品調達などもまとめて依頼できる場合とそうでない場合があります。
部品調達まで任せることができれば、実装部品の開発・評価に集中することも可能です。
また、試作は1枚からでも対応できるか、試作後も小ロットで対応してもらえるか、なども確認しておきましょう。
FPC試作を依頼する前に、層構成や屈曲範囲、端子仕様などを整理しておくと、問い合わせからスムーズに依頼することが可能です。
また、FPC試作で部品の手配も業者に委託したい場合、早めに相談することで納期やコストへの影響を抑えられるでしょう。
FPC試作では「対応業者が見つからない」「特殊な仕様で断られた」という状況に陥る可能性も考えられるため、事前にFPC試作・実装の実績と部品の調達支援に強いか確認してみてください。
このメディアでは、FPC試作から、調達まで対応してくれる基板実装メーカー・業者を紹介しています。
信頼できる依頼先を探している担当者の方は、ぜひご参考ください。
基板実装の依頼先選びは、自社の課題に合う体制や技術を持っているかどうかが最大のポイント。ここでは試作スピード、部品調達力、実装難易度への対応で、それぞれ強みを持つ3社を紹介します。
仕様が固まっていなくても、Web上の標準化されたメニューを選択するだけで実装条件が確定。1枚から依頼でき、最短即日で基板試作・製造まで実行(※1)。高密度設計の代行にも対応可能。
独自の異種面付工法を採用しており、フィルムやシルク版の保管を行わないため、イニシャル費用の無料化を実現。超特急でも「1枚だけ作ると割高になる」という構想試作のネックを解消できる。
日・中・マレーシアでの最適地購買と代替提案により、調達困難な多品種生産やEOL案件に対応。生産予定に応じた1か月分の部品ストックも可能なため、安定供給と在庫負担の軽減を両立できる。
メキシコ、ベトナム、中国、マレーシアに生産拠点を持ち、調達・組立・納品も対応。北米・アジア圏で輸送コスト削減とリードタイム短縮を両立したサプライチェーン構築も目指せる。
自動実装ラインでは対応できない、0.3mmピッチの極小WLCSPや高難度BGAなどといった「高密度実装」に特化。「設計はあるが試作・実装を断られた」といった先端開発も対応できる。
高密度基板でも、年間約3,000件の実績があるリワーク技術(※2)により、周辺部品に熱ダメージを与えないピンポイントな「後付け実装」が可能。高価な試作基板の全損リスクを低減できる。